日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年12月15日分かりやすく話す3つのポイントとは?

日本話し方センターのベーシックコースの最終日は受講生が成果発表スピーチを行います。ベーシックコースを受講している3ヶ月の間に学んだこと、気付いたことを日常の中で実践した結果も含めて話してくださいます。過去の成果発表の内容はこちらに掲載していますので、ぜひご覧ください。
この成果発表スピーチ、私は毎回聞いていて「とてもわかりやすい話だなぁ」と思うお話がとても多いのです。今回は私が分かりやすいと感じる話のポイントについてお話します。



1つ目のポイントは、話が具体的だということです。
受講生は「相手の顔を見て話そう」「準備が何よりも大切だ」などのテーマで話をします。その話の中で、日常の一場面を切り取ったエピソードを入れて話をしてくれます。

以前、受講生が「相手の顔を見て話そう」というスピーチをしました。
・お客様に商品の説明をするとよくこんなことがあった。
「説明は以上ですが、何かご不明な点はありますか?」
「あの~、この部分がよくわからないんですが・・・」
「(えっ!それ、説明の最初の部分だよ・・・結局全然わかってもらえてないんだな・・・)」
・人に理解してもらえる話がしたいので教室に通い始めたところ、自分が人の顔を見て話をしていないことに気付いた。
・その後、別のお客様への商品説明の機会があった。お客様の顔を見ながら説明していると、途中で困ったような表情になった。
「ご不明な点がありましたか?」
「ええ、さっきの説明のこの部分はどうしてこうなるのかな、と思って」
・顔を見ながら話すことでお客様がわからない点をすぐに補足説明することができ、説明がスムーズになった。

このように、話したいテーマに関する具体的なエピソードを取りあげて、そのエピソードのある場面を切り取って話すと話はとても具体的になります。それは、聞いている人が頭の中にその話の場面が浮かび具体的にイメージできるからです。この手法は効果が絶大なのですが、ほとんどの人がこのような話し方をしません。「お客様の顔を見て話すと、その表情を見ながら問い掛けができるので説明がスムーズにできました」といった具体性に欠ける話をしてしまいます。
ぜひ一場面を切り取って具体的な話にしてみてください。

わかりやすいと感じる2つ目のポイントは、語りかけるような口調だということです。
多くの受講生が、聞き手一人ひとりの顔を順番に見ながら、その人に語りかけるように話をしまする。それが耳に心地よく聞こえます。大勢の前で話す場合、その人数を意識して演説口調になってしまう人が大半です。演説口調は、勢いがよくて力強さを感じる一方で、聞いている方は段々とその話し方に聞き疲れがしてきます。3分程度であれば問題ありませんが、それ以上長い時間だと聞き手の集中力がなくなってくるのです。一方、一人ひとりに語りかけるような柔らかい口調だと、そうした弊害はないため聞き手は安心して話を聞くことができます。その分、話も理解しやすくなります。

3つ目のポイントは、自分の気持ちをしっかりと話すということです。
スピーチに限らず、日常会話でもビジネストークでも単なる事実の報告だけだと、相手は「それであなたはどうも思ったの?」という疑問が残り、モヤモヤした気持ちになります。その分、わかりやすかった、という印象は薄れてしまいます。
「相手の顔を見て話すことで説明がスムーズになり、それが自信につながりました。私はこれからも相手の顔をしっかりと見て話をします!」
というように、自分の気持ちをしっかりと伝えることで聞き手の納得感がさらに高まります。

上に述べたことはベーシックコース2日間集中セミナーオンライン短期集中トレーニングコースで具体的に講義で伝え、受講生個別にトレーニングを行っています。ぜひ受講をご検討ください!
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